自己肯定感は人からもらうものではなく 自分で管理するものだと気づいた

自己肯定感が底をついた9月。私は退職した。

思えば私の自己肯定感は、コロナ・結婚・不妊治療によってドラマチックに下降していった。

コロナによる失業、結婚からレス、不妊治療を経て子なし決定。
この状況で自己肯定感を高く持ち続けられる人がいたら、むしろ奇跡の人か。

とはいえ、自己肯定感が低いままだと生きづらい。

人生をENDしたいと積極的ではないにしろ、消極的に思いをはせる夜が続いた去年の暮れ。
勇気を出して、別業界の企業内通訳(派遣)として就職した。

目次

転職先が全く合わない さらに自分らしさを見失う

転職先の会社は、ニッチな業界の製造業。
「仕事は見て盗め」という社風だった。

直属の上司は、プロジェクトをまとめる役なのに入社3年目という、中途入社の40代後半男性(あだ名は落武者)。


仕事はある程度の精度を持って遂行していた、と思う。
しかし、その落武者に、私はどんどん嫌われていった。

彼は海外の関連会社に駐在しており、私は日本からリモートワーク。
連絡は主にTeamsのチャットだった。

しかし落武者にチャットで連絡しても3回に1回ほどしか返答が返ってこない。
振ってきた仕事に対する十分な説明もフィードバックも、ほとんど十分になかった。

彼に仕事を認められたら、何かが変わるかもしれない。
私はどうにか認めてほしくて、仕事を頑張った。
できるだけ迅速に、でも丁寧に仕事を進めるように頑張った。

それでも彼の態度は改善することなく、私は自分をどんどん追い込むようになった。

そして昔から持っていた「あがり症」を悪化させることになった。

専業主婦になったら楽になった?

「あがり症」が悪化し、最後はケーキ屋で注文するのも緊張するようになっていた。
落武者との関係も改善せず、結局9月に退職することとなった。

夫は、好きなだけ休んだらいいと言ってくれた。

今は専業主婦として家事をやり、申し込んだあがり症克服オンラインサロンの講座を受けたり、ジムで運動したり、友達とランチしたりして過ごしている。

子供もいないのに、金も稼がずブラブラしていることに罪悪感を覚える。
これをやったら夜ビール飲もうとか条件付きで自愛する日々、掃除も必要以上に細かくやってしまう。

家にいても、夫がリモートワークしていると、気持ちが休まらない。

2025年7月に起きること?

ある夜、夫婦でインデックス投資について話していた。

私たち夫婦は、少額ながらインデックス投資をやっている。
その投資方法について話し合っていた。

オカルト・都市伝説が好きな方なら、2025年7月と聞くとピンとくる人も多いだろう。
世界の著名な予言者や専門家たちが「何かが起こる」と予言している日付だ。

私は、昔からオカルト・都市伝説が好きなので、このウワサを至る所で聞くことに少し不安になってきていた。

夫は私と反対で、目に見えるもの、科学的根拠が証明されている事象しか信じないタイプだ。
しかし、投資方法を考える上で、将来に起こる(かもしれない)リスクに関して、情報共有したくなった。

きっとあなたは信じないだろうけど….という前置きをしてから話した。

こんなウワサもあるんやで~という軽いノリのつもりだった。

夫から怖いと言われ

夫の反応は、思った以上のものだった。

え?そんなウワサがあるんだね~?くらいに返してくれるかと思ったら、思い切り拒絶された。

まず、冗談を言うような議題ではないこと、私の話すトーンがかなり信じている感じだったこと。

そんなオカルト話を少しでも信じているようなら、この先陰謀論とか危ない方へいってしまう危険がある。

ワクチン陰謀論でもあったように、価値観が極端に異なることになれば、家族は簡単に壊れてしまう。

私が占い・オカルト・都市伝説が好きなのは知ってる。だから不安。
思考が偏りやすいし、SNSは検索内容で情報が偏るようにできている。
自分の欲しい情報だけを集めるようになって、その世界にどんどん深入りしていきそうで怖い、と。

深刻なリアクションに傷つく

正直、私は夫のオーバーリアクションに引いていた。

私もそのウワサを100%で妄信しているわけではない。
もしかしたら起きるかもね?くらいのレベルだった。

でも、そんな小さなウワサを信じることから、壮大な陰謀論信者になってしまったりするんでしょう。
陰謀論信者は社会ではマイノリティだし、マイノリティの人達は攻撃的になる人も多い。
そうなると周囲から人がいなくなるよ。
僕たち夫婦も、価値観の違いが広がれば夫婦じゃいられなくなるかもしれないよ。

夫はどんどん深刻になっていった。

私は、こんなウワサ話を夫婦の話し合いに持ち出した自分が頭おかしいのかな、と不安になってきた。

夫に信頼されていない 自己肯定感が削られていく

家族や友達に、私がネットで知った都市伝説を会話のネタにして教えてあげることは昔からしていた。

みんなのリアクションは「え~?本当~?面白いね」とか「マジで!それは備えないと!」と様々だった。

私としては、100%信じているわけではなく、そういうウワサがあるよ、と前置きした上でピュアな親切心から教えている。

だから、夫のように「そんなことを信じるなんておかしい。もっと深入りして関係が壊れるのが怖い」と深刻なリアクションにショックを受けた。

そこに欠けているのは、何事にも揺らがない信頼関係だと思ったからだ。

夫は私の言うことを信用していない。
内容が都市伝説だから仕方ないとも言えるけど、疑わしかったら「それどこの情報?」と聞けばいい。
それも聞かずに、聞く耳も持たず、信憑性はないと決めつけた。
そして、もっと深入りしそうで怖いと疑われた。

夫が信じている人から同じことを言われたら、夫のリアクションも違ったのではないか。

結婚して5年経つのに、信頼関係すら築けていないなんて悲しい。
私の言動がしっかりしていないから、そう思われるのかな。

夫に疑われたことで、自己肯定感が下がっていく音が聞こえる気がした。

夜、目が覚めて 私の目も覚めた

夜目が覚めたら、昨夜の言い合いによるショックをまだ引きずっていた。

夫が言うように、私っておかしいのかな……

どんどん落ち込んでしまい、泣けてきた。

そこで急に、また自分の評価を他人に預けていることに気づいた。

いや、ちょっと待てよ。
私がオカルトや都市伝説が好きであることで、誰かに迷惑かけた事あった?
内容を妄信して他人に押し付けたことがあった?
自分の主張が認められないからと、声を荒げて攻撃したことはあった?

答えはどれもNOだ。

節度を持って都市伝説を楽しんでいるし、それで他人に迷惑をかけたことはない。

それが全てで真実であり、そのことを夫は知らなくても私は知っている。


だから私が自ら自己肯定感を下げる必要なんてない。

そう思った。

両親や兄弟、長年の友達は数十年を共に過ごして信頼関係が築けている。
だけど夫なんて、たかが5年やそこらだ。
その5年の間、コロナや不妊治療で私はほとんど不安定だった。
そんな夫に、私の丸ごとすべて理解して信頼し、受け容れてくれと言っても難しい話だろう。

だけど、私の過去を全て知る私まで、私を疑わなくてもいい。

他人の評価によって、自分の価値を下げなくてもいい。それが夫だとしても。

そう思った。

前職もそうだ。
上司に嫌われたが、自分は全力で良い精度を出そうと努力して仕事をした。
担当した人達は喜んでくれていた。
初めての仕事でも、前のめりになって頑張ってきた。失敗もしたが、失敗はチャレンジした証拠だ。

自己肯定感は人からもらうものではなく 自分で管理するものだ

人に批判されたり、決めつけられたり、疑われたりすると傷つく。
自分はおかしいんじゃないか、と自分を疑ってしまう。
自分の価値に自信が持てなくなって、自己肯定感が下がってしまう。

そんなときは、「でもそれ本当?」と立ち止まって考えてみるといいかもしれない。

そこには今までの人生を生き抜いてきた自分がいる。
素晴らしい言動ばかりではないだろう。
アホなことや、人に言えないこともしてきたかもしれない。

でも、自分が一番自分を知っている。
自分の言動を振り返ってみて、恥ずかしいことや間違ったことなど全部ひっくるめて「それでもヨシっ」と思えるなら、それでOKなのではないか。

他人からの評価で自分の肯定感下げるなんてバカらしい。
その人は私のすべてを知らない。
悩んで苦しんで、それでも腐らず生きようと、がんばってきた。

私は今の私が嫌いではないし(好きでもないけど)、これから先もなんとかなると思っている。

それだけで十分なのではないだろうか。

それに加え、昨日の自分より少しでも良い自分を目指せれたら、もう言う事なし。十分過ぎるほど十分だ。

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